両爬虫道を往く

博士にもひとかどの生き物屋にもなれなかったおじさんの日記帳 誤同定等ありましたらお気軽にコメントどうぞ

睦月の端にて君を討つ

冬の採集はキライだ。

なぜって、寒いのはキライだし、採集がモノトーンで退屈だし、なにより朽ち木やらなんやらをぶっ壊すのは罪悪感があって思い切ってできない、結果として虫が採れない、モチベが下がる…という悪循環に陥っていたためだ。

それでも、年が明けてから目が回るような忙しさでストレスがたまってくると、やっぱり採集に行きたくなる。でもお金がないから遠出はできないなあ…

…というわけで、今回は近場で狙えるとあるカミキリを探すことにした。10月に原付を買い、こういったミニ採集に本当に行きやすくなったので良かった。

 

早起きはせず(寒いから)、10時前くらいにポイントの登山口へ。採集記録はない場所だけど、ホストの植物はあるらしいし、まあ、どうにかなるでしょう。

えいやっと山を登っているとあることに気づく。ぼくが履いてるのサンダルじゃん…

斜面を上り下りするだけで砂が入ってきてうっとうしいがしょうがない。集中してホストを探すことにする。

おっ、あれかな?

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このカクレミノという植物は葉がユニークな形をしており、植物を全く知らない(仮にもカミキリを集める森林学科所属の学生だというのに…)ぼくでも一発で同定できた。ただ、食痕らしきものはないなぁ…

狙いの虫の生態写真をみていると、それなりの大木にくっついてる写真ばかりだが、あまり大きすぎる木は嫌われるらしい。ということでぼくより少し大きいくらいの木を探したがほとんどない。ただ、小さな木はそれなりに生えていたのでひとつひとつルッキングしてみる。食痕らしきものがあったが、古くて微妙だったので先に進むことにする。

と、それなりに急な斜面の下のカクレミノに目がいく。倒木の下敷きになっているようで傾いているし、ひょろひょろした木だったのでスルーしてもよかったが、なんとなく気になったのでその木のもとへ向かう。

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こんくらい細いと幹の部分にくっついていてもおかしくないな、と思い眺めると、

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新しい食痕を見つけ、さらに上部を見ると、細い糸のようなものが目に入った。凝視すると、「それ」はぼんやりとカミキリの形になって浮かび上がってきた。

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今回のターゲット、タテジマカミキリ。無事出会うことができた。

とりあえず周りに誰もいないことを確認して「よっしゃあ!」と叫んだあとで下山し、ラーメンを食べて帰った。

いい気分転換になったので良かった。タスク解消頑張ります…