両爬虫道を往く

博士にもひとかどの生き物屋にもなれなかったおじさんの日記帳 誤同定等ありましたらお気軽にコメントどうぞ

また飛んでいく 飛行機に乗って遠い島へ行く

色々やってられないのと、網ぶん回しのリハビリとしてニシオモテ島へ。

 

今年の3月末はヤンバルアワブキ未開花、ナガハラクロバイ散りかけでオオヒゲブトはお通夜状態。

吹上に立ったけどリハビリ中の網捌きでは入るわけもなく。

たまに入ったらアオヒメハナムグリに化けるのでどうしようもない。

 

特筆すべき虫はこいつだけ。

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パラナスピアことヤエヤマヒオドシハナカミキリさん。こいつはふよふよゆったり飛ぶので網捌きがイモでもネットイン可能。

三珍の中では唯一既採集種なのでどうせならマツダクスベニが良かったが、まぁ西表では未採集なのでまだ良い。

 

ちなみに、マツダクスベニを確かにネットインしたのだが、網をのぞいたらベニホタルに化けていて脱力した。

 

その他はいつメン。


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セマル。晴れの日は林縁で探す。


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イカダ。動きが速いのでピントが合わせづらい。

6年くらい見れなかったのに、今回は一晩で3匹出るフィーバーナイトが発生してびっくり。

代わりと言っては何だが、雨だったのにサキシマハブが一切見れなかったので、西表の環境も少しずつ変わっていたり?


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マダラ。

キシノウエも腐るほどいたが、写真は撮れずじまい。


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カンムリワシ。朝電線に止まっている個体がたくさん。

その他、40キロ制限の看板の真上に止まっている個体がいたので写真を撮りたかったが、対向車に驚いて飛び去ってしまった。許さん


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ヤマネコも。今回の個体はなかなか逃げなかったので写真が撮れた(倍率を上げているのでブレブレだが。来年あたり一眼を買うべきか)

年々車や人への警戒心が薄れているようで心配。この個体は道路にゆっくり出てきてゆっくり横断していった。タヌキか?

 

 

 

弾丸やんばる行。

寒くて爬虫類おらず、環境がしょうもなくなっていてカエルも見れず。

日没時点で20度はないとなかなか厳しいっす…

 

なんだか年々やんばるがしょうもなくなっていくのを見るのがつらい。というか初めてやんばる行ったのが2017年の3月=ちょうど7年前という事実が受け入れがたい。あの頃は色々楽しかったなぁ。

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20何回目の本島で初めての海洋博公園。美ら海水族館も行った。


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雄叫びを上げながらやんばるを走り回り新規開拓したゴニポイントにて。

記載されたばっかのヤンバルトカゲモドキ氏。

古宇利島にもちょこっと行ったけどゴニいんの?って感じ。少なくとも夏とかに行かないと可能性すらなさそう。

名護のポイントをいくつか開拓したいなぁ。


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イボイモリは4年ぶり。よい。この程度の大きさであれば運転席からでも余裕で発見可能。


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アカマタもずいぶん減った気がする…

そういえば

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種単位での条例指定という可能性もあり油断は出来ないが某島の死刑執行が1年延期になったらしい。

まぁ会社によって個人的に死刑執行されてかの季節に行けない可能性大だけど。

 

今年はさしたる成果もない素晴らしい1年でした。しんどい。

来年はもう少しマシになれるようにします。あと再来年の転職に向けて色々動いていこう。

夏休み前半戦

仕事が忙しく、6月は20連勤くらいしたので無理くり夏休みを取った。

(無理くり夏休みを取ったからこそ仕事を終わらせるために長時間労働した面もある)

…まぁ、旅行先にパソコン持って行って仕事したりもしたのだけど。

結局残業70と数時間、自己研鑽が20時間ほど、休みの間に仕事した分のサビ残が15時間くらいでフィニッシュ。

 

激務パワハラ部署への異動が10月に延長したのが唯一の救い。

 

6/22-26 八重山

ロクなもんがいなかった。なんか枯れてたし。石垣は車借りられなかったし。

5月末にも行く予定だったけどクソ台風のせいで中止になったのでしんどい。ベニボシの有名産地は来年から軒並みアウトっぽくて諦めざるを得ないかもしれない。

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オニキモとかいうあんまりなあだ名のゴミダマ。
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サツマニシキ。きれい。写真だけ。

 

6/28-7/3 奄美諸島

それなり。線状降水帯による土砂崩れで奄美大島南部の両爬ポイントやクワガタポイントが埋まってて絶望したが、北部の新ポイントを開拓できたのでよし。

来年多分もう1回行くと思う。奄美と徳は必須。休みが取れれば沖永良部も。

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土砂崩れ。手前の泥のところで長靴に泥が入りかけるくらい深い。
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奄美の皆さん。ハブが見れたのでよし。
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徳之島。写真は無いけどハブが見れたので以下略
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沖永良部。

クワガタの写真を撮っていない…

バナナトラップ雑考2023

梅雨明けとともにバナナトラップが大活躍する季節がやってきた。

 

今年ももちろんいろんな場所でバナナ汁にまみれながらヤンヤヤンヤやってるわけだけど、今年は諸般の事情があり今までとは少し違ったやり方でバナトラを作ってみた。

 

上手くいくかは未知数だったが、新規開拓した奄美北部のポイント(無論保護区域外)で3晩トラップ20個でノコmax74.1mm、70upは10数頭、小さいのはその数倍、フタオチョウわんさかだったのでそこそこ上手くいったのかなと。

(クワガタ屋からすれば仕掛けた数もサイズもイモだと笑われそうだが、そもそも虫屋ではないので…苦笑)

 

備忘録と思考の整理がてらつらつらと今のぼくのバナトラ作成法を書いていこうと思う。

もちろんまだまだ試行錯誤の段階なので、数年ごとに備忘録を残して思考の変遷を追っていきたい。

十分なデータが貯まる前に採集がダメになる気がしないまでもないが、まぁ、その時はその時で。

 

 

◎用意するもの

〇必須

・バナナ

・ストッキング(100均で売ってる2足入り100円ので十分、くるぶしまでのじゃなくて長いやつがベター)

☆必要に応じて(上から自分が良く使う順)

・焼酎(25度)

・酢

・ヨーグルト

ドライイースト

・黒砂糖

 

◎作り方

 

①ストッキングにバナナを突っ込む

バナトラの体力と費用面を考えると1つのストッキングにバナナは3つがいいと思う。

2個だと6-7月の南西諸島ではいいとこ2日くらいしか効果がもたない。

ぼくはストッキングのつま先部分までは突っ込まず、ストッキングの真ん中くらいでバナナをとどめておいている。

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②ストッキングの両端を片結び

そこまできつく縛らなくてもよい。
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③もう一度片結び

ここではきつく縛る。
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きつく縛ることで枝先にぶら下げてもほどけない輪っかが出来る。
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このやり方で作ったバナトラがいちばん高所枝先かけが楽と個人的に思う。

長竿にフックをガムテで巻き付けて作った仕掛け棒を使って簡単に地上数mの枝先に引っ掛けられる。

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仕掛け棒。現地で実際に使っている写真がなかったからさっき撮った。

 

実際に高所4-5mくらいにぶら下げた様子@奄美

フタオチョウとアカホシゴマダラが来ている。

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前準備はここまで。

ここから作り方の紹介だけど、現時点で有効だと思ってるのは大きく分けて2パターンある。

 

1つは何もせずこのまま送ってしまう。

実は今回、奄美に行く前に1週間八重山に行っていたため、出発直前に埼玉→奄美へバナトラを送る必要があった。

焼酎とか酢とか突っ込んで発酵させた状態で送って1週間も放置するとバナナが溶けてドロドロになり、バナトラの"体力"が低下した状態で受け取ることになる。かつ液漏れのリスクも高いため、苦肉の策で何もトッピングせずバナナを潰しもせずに送った。

 

のだけれども。

 

現地で発送したダンボールを受け取り開封すると凄まじい発酵臭が鼻をつき、バナナを入れていたコンテナボックス内はバナナ汁で満ち満ちていた。

焼酎かけなくてもイケんじゃね?と思い仕掛けた結果が上記である。

 

要はバナナが発酵さえしていればよくて、トッピングは焼酎でも酢でもナシでもなんでもいいのである。

逆に発酵が進みすぎても良くないので、発送〜仕掛けるまでに期間が空く場合はこれがベターかもしれない。

ちなみに、3日間炎天下の中仕掛けた後回収したが、全く乾燥等しておらずバナナが元気なままだった。

長期遠征で仕掛けっぱなしにも耐えうる素晴らしいレシピかもしれない(レシピといいつつなんも手を加えてないけど)。

 

んで、その他のやり方はお察しの通り、必要に応じて用意するトッピングを適宜加えて液を作った上でバナナを潰して手で液を揉みこむやり方。

 

トッピングの中でも焼酎は必須。

昔読んだ雑誌に書いてあったから何となく加えてるけど、個人的に黒砂糖は大して効果がない気がする…

 

んで、揉み込んだあとは黒い袋に入れて直射日光に半日も当てれば一丁上がりである。

このレシピはすぐ作れて効果抜群で、一昨年奄美南部に仕掛けて数時間で75mmノコ筆頭にクワガタがわんさか来た。

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件の75mm。コイツを採ったポイント(林道)への道は線状降水帯によって土砂で埋まっており今年は行けなかった(涙)

 

ただし、初日からバチバチに効くのと引き換えに、体力がないのがネック。

バナナを潰して発酵を早めた副作用で、仕掛けた翌々日には乾燥して干物みたいになってしまう。

(バナナ汁に漬ければ多少は回復するが、高所がけしたやつで復活の儀式をするのはクソだるい)

短期決戦、もしくは長期遠征の中間あたりでバナトラを現地作成する場合はいいかもしれない。

 

まあ今のところはとりあえずこんな感じで作ってます。

来年はもう少し数を作って新しいレシピも試してみたい。

 

その他、補足事項:

・バナトラを送る際は、トラップを入れた袋をコンテナボックスに入れ、コンテナボックスも袋に入れて液漏れを防ぎながら発送している。

また、ダンボールの下に新聞紙やらダンボールを敷いて、万一液漏れしても底が抜けないよう対策を施してある。

…ここまでしても漏れることがあるんだよなぁ…

魚とか入れてる発泡スチロールの箱(正式名称がわからん)とかだと液漏れしなくていいかもしれない。

 

・発送はゆうパックがいちばん安いが、受け取り可能な時間が短いので面倒(レンタカー屋やホテルに送らず、局留めにして受け取る場合)。

ヤマトの営業所がある地域に行く場合は、多少値が張るがヤマトで送っている。

発送料金はバナトラ20個1セットで2,000円くらい(埼玉→奄美の例)。

 

 

それと1番大切なこと。

仕掛けたトラップの回収はしっかりしましょうね。

 

以上です。

夢が泣いてる 現実というコンクリートの壁に

7月から激務パワハラ部署への異動が決まりギャン萎えしている。

転職市場での価値が上がるのが先か、自分がぶち壊れるのが先かのチキンレースの開幕である。

 

そもそも7月決算という会社のシステム自体生き物オタクにとっては死刑宣告なわけで。

4月決算会社では行けないであろう3月のマレーシアに1-2回行ったら転職するほかない。

 

 

今年はお金がなかったので八重山へ。

予報はしょーもなかったが、日中晴れ、夜雨の最高の天気だったのでよい。

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この時期といえばなオオヒゲブト。

有名産地では採ったことないが、コンスタントに得られるポイントを確保してあるので問題ナッシング。

ヤンバルアワブキが咲いてなかったのでナガハラクロバイで採集。

 

林道でなんか赤いカミキリも飛んでたが振り逃がして慟哭した。

ま、まぁ多分もう持ってるパラナスピアだし…(震え声)

 

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ルリモンジャノメ。

なんか知らんがアホ程いたので西表では完全に定着したっぽい。初見が2020年だっけ?

南国感あっていい蝶だと思う。

 

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晩メシ食ってるサキシマハブ。


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サキシマバイカダ。

なんだかんだで初見。

今までずっと見れておらず、「もしかしたらスルーしてたサキシママダラの内何匹かはバイカダだったのかもなぁ」とか思っていたがやっぱり別ものですね。

カラーリングや模様が上品。

 

その他、1晩で2回ヤマネコを見るなどした。アイラと船浦。

イリオモテヤマネコなんてはっきり言ってド普通種(見るまで帰れま10のど根性夜間徘徊してりゃ見られる)だが、ダブルはさすがに今までなかったのでテンション上がった。

 

今年は後どれだけ採集行けるのかな。

お盆は無理だろうがそれ以外の南西諸島の季節ものは闘争して有休を勝ち取って採りに行かないといけない。特に5月、6月、9月、11月。