両爬虫道を往く

博士にもひとかどの生き物屋にもなれなかったおじさんの日記帳 誤同定等ありましたらお気軽にコメントどうぞ

かごちま☆でぃず

今年の夏の両爬合宿は奄美・徳之島に行った。

福岡から奄美に行くにはクソ高いANA を使うか鹿児島まで行きそこからフェリーに12時間揺られなければならない。しかしながら、東京からならなんと、バニラエア直行便で行けるのだ!さすが関東、役者が違うね!

…というわけで実家から直で奄美へ。LCCは一部を除きくそったれだが、まあ船よりは快適な旅であった。

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福岡からくる同行者は次の日にならないと来ない、ということだったので自分一人でテキトーに散策を行った。

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裏切らないねえ。

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オットンガエル。見たかった種類のひとつ。梅雨時には路上にしこたまいるというが、水辺に行けばしこたまいた。

夜が更けて、ベースに向かう途中にアマミノクロウサギに出くわし、興奮で息が詰まりかけた。おれは哺乳類に愛されてるなあ、と有頂天になった。この時は。

翌朝になって同行者と合流(寝坊してすみませんでした…)、ここからはダイジェスト版です。

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アマミサソリモドキ。最近岩国でも確認されたらしい。売ったらマレーシアに行って帰ってこれるくらい稼げそうな個体数がいた、けど、ぼくはえりぃとなので、やら、ないです。

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奄美のヘビは野性味が強かった。ハブが沖縄のアカマタ並みの凶暴性を持っているようなもので、ろくな生態写真が取れなかった。えっじゃあアカマタは?と思われるかもしれませんが、ちょっと靴のつま先を持ち上げただけで噛みついてきます。びっくりです。

写真のハブは1.8mほど。奄美では珍しい金ハブもいたが轢死体…

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ローカルな看板。クロウサギはいっぱいいて、一晩に10頭は見ることができる。

写真を撮るには素早いが、車は躱せない絶妙な速さで林道を駆け回っているので夜間運転には気を付けるべき。

余談だが、この看板の近くでボーイスカウトの格好をしたアラサー男女がいて、その全く年齢に釣り合っていない格好にびっくりした。環境系のパトロールの方なのかしら。

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アマミイシカワは1個体だけ。日本最美麗種の名は伊達じゃない。

生き物はこのほかにアマミハナサキやシリケンイモリを見た。ヒャンが見たかったけどさすがに甘くない。

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虫の人たちに有名な鶏飯のお店。おいしかったけど高かった。奄美料理は油ソーメンが一番好きです。

鹿児島空港には鶏飯食べ放題のお店があるそうなので是非一度行ってみたい。

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名前は忘れたけどきれいな景色。

奄美に数日滞在した後はオビトカゲモドキを見に徳之島へ。島のアクセスの悪さ的にゴニ制覇の最大の障害となるというが果たして…

車を借りて(自走さえすれば傷いいですよ、と言われてびっくりした。島クオリティだな…)、走ってみると意外にもコンビニやほっともっとがあってびっくりした。過ごしやすそうではあったが、肝心の環境はどうなんだ…という感じ。ただ、路上にクロウサギの糞がたくさん落ちていて、個体数は多いようだった。

徳之島はフィールドワーカーに対してかなり厳しく、夜間にレンタカーを走らせているとパトロールに見つかって密猟の疑いをかけられる…といううわさを聞いていたのでトカゲモドキをさっさとみてさっさと帰りたかった。

さっさと夜が来たので活動開始。

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アマミハナサキのお出迎え。

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スジブトヒラタはヒラタクワガタの中で一番好きなので小さかったが飛び跳ねるくらいうれしかった。

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トカゲモドキはいっぱいいた。法面のパイプの中からにゅるにゅる出てきた個体もいて笑ってしまった。「最難関種」とされているのは行くまでがしんどいだけのようだ…

本当は2泊する予定で、出来たらあの秋発生の太ったクワガタも観察したかったのだが、余計なトラブルを回避するために予定を切り上げて2日目に帰ることにした。

同行者は鹿児島行きのフェリーで帰ったが、ぼくは那覇まで行って飛行機で帰ることにした。那覇港の近くの波布食堂でどでかいゴーヤーチャンプル定食を食べ、国際通りで一泊して帰った。

なんというか、2つともかなり規制が厳しいと聞いていたがその通りで、西表や与那国等、島民がおおらかでフィールドワーカーにも優しく接してくれるような島に行くようなノリで行くと容易にトラブルに巻き込まれそうな島だな、と感じた(八重山でトラブルを起こすやつってどんな思考回路してるんだ?と不思議になる)。トラブルなく帰ってこられて本当に良かったと思う。

(余談:那覇港の近くに風俗街があって、国際通りに行くときに迷ってそこを通ったのだが、無精ひげにハブTシャツに長靴、背中に70Ⅼザックというどう見ても頭のおかしい格好だったのに普通に客引きにあってびっくりした。どう考えても嬢がNG出すでしょこんな風体のやつ…)