両爬虫道を往く

博士にもひとかどの生き物屋にもなれなかったおじさんの日記帳 誤同定等ありましたらお気軽にコメントどうぞ

八重山ドラマチックガール

石垣・西表には何回か行ったことがあったが、「ついで」でしか行ったことがなかった。しかも、だいたいその前の活動で満身創痍の状態であり、ヤマネコとの遭遇×2とパラナスピア・オオヒゲブトくらいしか特筆するような出会いはなく、ろくな成果を上げたことがなかった。

特にセマルハコガメに出会ったことがないというのは自分の中でずっともやもやしていた。あの珍妙なカメを見たい、という気持ちは両爬に興味を持ってからずっと持っていたのだが…

ということで、海の日の連休を使って石垣島に渡ることにした。この時期の石垣島ではコゲチャトゲフチオオウスバカミキリも狙えるということなのでそれも狙うとしよう、と決めた。

…とまあ採集記風の書き出しだが、暑かったせいで何があったかよく覚えていない。前半は昼はひたすらビーティングとスウィーピングをしていました、夜はライトトラップ。後半は同行者の都合でひたすら蝶のポイントをめぐっていました。終わり。という内容。

しかしながらそこそこいい生き物が見れたので良かった。万全の状態で行きゃあね、石垣なんてざっとこんなもんですよ。と調子に乗ってみる。

まずは昆虫。

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ヨツモンオオアオコメツキ。ノブオオオアオのお仲間で、石垣・西表にしかいない。カラスザンショウのスウィープやアカメガシワの樹液に来ていたが、バナトラを仕掛けたほうが効率よく採れそう。

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クロカタゾウ。いっぱいいるわけではないが、アカメガシワを見ればそこそこいる。

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コゲチャ。でかいし長期戦になるだろうと踏んでいたが、1日目のライトラ開始15分で飛来してびっくりした。その後も株を落とし続け、チョロインの座を固めていった。八重山セシリア・オルコットとでもいうべきか。

余談だが、こいつが採れるような時期になると他の中型カミキリ(ヤエヤマウスバとかニッポンムネヒダミヤマとか)は完全に採れなくなるようだ。事実、ライトラではこいつとイツホシシロしかカミキリが来なかった。

他はビーティングでこまごまとしたものを落としたのみ。個人的にはイシガキフトカミキリがうれしかった。

 

両爬はさらに充実していた。虫が全く採れなくてもおつりがくるくらい。

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カナヘビ

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あがま

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ハコガメは2頭、乾燥した草地の近くで見られた。とある湿地に昼行けば確実に見られるという。いろいろな話を聞く限りそこまで個体数は少なくないようだ。

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サキシマスジオ!これにはびっくりした。完全に油断した状態で林道を走っていた時に横たわっていたのでとっさに急ハンドル・急ブレーキで側溝に突っ込みそうになった。僕より大きく、180㎝以上ある個体。

やっぱりデカいヘビはいいですね。セダカヘビとかベニヘビももちろん見たいけど。